2005/11/20

実質と名目

 今日は久しぶりに日曜に研究室に行き研究に励んだ(?)。が、実質と名目という言葉にやきもきさせられた。
最近、研究に関連して東アジア諸国(中国、韓国、台湾、香港)の経済指標を扱っている。中国は省単位で。いわゆるGDP(国内総生産)とかCPI(消費者物価指数)とかです。こういう経済指標ってやたらと定義も曖昧で、年度毎に定義が変わっている事もある。日本でも今は一般的に国の成長力を表す指標としてGDP(国内総生産)が使われているけど、一昔前まではGNP(国民総生産)が使われていた。

 GNPは日本国籍の者が生産する分しか計上されないので、外国人が日本で生産してもGNPには反映されない。GDPは日本国内で生産される分は外国人労働者や外資企業であれ反映される。今後、国内に外国人労働者や外資への企業誘致が進むのなら、GDPの方が日本の成長力を表面化してくれるんだろうと考える。まぁ統計の国際基準に合わすという意味でも今はGDPにしてると思うんだが。

 それはそうと、GDP含む経済指標値は中々統一したものを提供してくれない。IMFやら世銀やら各国の統計機関で出された値を比較して扱うようにしているのだが、名目ならまだしも実質になると相当ばらつきがある。名目GDPはその年に計上された値をそのまま示しているのだが、実質GDPはインフレ率や為替レート等を考慮してある年を基準とした値として算出している。

 その国の経済成長を時系列的に把握する場合、実質GDPをみる方が理解しやすいが、その値を出している機関によってばらつきがあるのでかなり困惑してしまう。それも結構な違いもあるので、機関毎にどのように集計・算出されているか確認しておかないと結果がきちんと出てもなーんかしっくりこないように思うからだ。かといって前に進まないのも困る。んーー。

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