2007/12/03

クレジットカードのポイント特典(マイルと交換)

あまり更新しないとぺんぺん草が生えてきそうなので、コーシン。師走やし。関係ないけど。

タイトルに書いた、クレジットカードのポイント特典について。
今朝の新聞で見た記事に、カード会社のクレジットカードのポイント特典でマイレージへの交換比率が見直されるとの内容があった。
 
 具体的には、三井住友カードの利用で得たポイントを全日空のマイレージへ交換する際の比率が利用者にとって悪くなるというもの。
 現在は三井住友カードのポイント1ポイント(通常1000円使う事で1ポイント)で、全日空のマイルが10マイルと交換できるが、2008年の4月以降は1ポイントに対して3マイルになるという話。今、自分はポイントが2倍になるマイペースリボ契約なるものなので、1ポイントで20マイルの換算。
 要は、クレジットカードを75万円利用(変更手数料などを除く)する事で、1万5千マイル(現在のANAの基準では国内往復航空券分)がゲットできるというものなので、この変更はありえへん。変更後は単純に250万円分のカード利用しないと1万5千マイルをゲットできなくなる。
 クレジットカード利用75万円に対して、国内航空券往復は4~5万円なので、6%くらいのリターンになり結構割がいいと思っていた(もっといいものがあれば教えて下さい)。また、リボの契約をしていても、一括払いの設定をしていれば金利もかからないし、お金を右から左に流すだけですごい価値のあるポイント特典だと思っていたのでショック。
 とりあえず、2008年3月中に今あるポイントを全て全日空のマイルに交換し、その後、どのカードに変えるのか検討する必要がでてきた。


そもそも、クレジットカード会社がこのような対応を取らざるを得なくなった要因として、①個人向けのローンの金利規制と②利用者のポイント交換のために備えている費用の増加がある。

①については、個人向けローンの金利規制強化を受けて、カード会社の収益の一つである、年20%台後半のローン金利が18%以下に下がった事。
②については、カード会社が利用者のポイント使用のために、予め発生する費用(貸借対照表上の負債項目の引当金)が前年比3割増で計上する状況である事。カード会社間のサービスの差別化により、多種のポイント特典が用意され、それに伴い利用者のポイント関連の知識レベルが向上してきて、カード会社の予想以上にポイント特典が利用されているのだと思う。

実際、さっき三井住友VISAに勤める大学時代の友人に電話をして、この件について聞いた(クレームの電話か!?と言われたが。そもそも、カードを選ぶ際もこの友人に相談していた。)が、引当金の増加に関しては、マイル特典を開始した当初は、これほどまでポイントを使ってマイルに交換する利用者がいなかった(または想定していなかった)との事。既に3~4年前から、ポイントからマイルへの交換比率については、カード会社の負担が大きいため、見直しの方向で話が進んでいたとの事。

上記まとめると、①について、消費者保護(金利を落とす)の観点で法改正が行われ、企業にとっては収益の減少が強いられる結果となり、②のようにポイントサービスで膨らんでいる負債に歯止めをかけるべく今回の対応になったのだと理解。
 利益追求である企業にとって、収益を確保するために、プラスαのサービスを低下する戦略をとる事は必然だと思う。ただ、自分みたいにマイルへの交換率の良さを念頭にクレジットカード会社選びをしている者にとっては、今回の件で他社のクレジットカードに乗り換えの動機となり、JCBや三井住友VISAにとっては顧客離れの要因となる可能性がある。
 顧客離れについて、上記企業はどのように考えているのだろうか。比較的情報に長けて、企業の収益的に痛いポイント特典(マイルへの移行等)を使いまくる人は、他社に流れて結構というスタンスなのだろうか。確かに、あまり自分はカード会社に利益をもたらすようなキャッシングや分割返済を使っていないかも知れない。年会費くらい。なんやかんやでそれもわずかだったような気がする。(そのわずかを差別化とするカード会社もありますね。)

 競合カード会社他社がどのようなマイレージ移行サービスを用意しているのか、現時点で自分はあまりよく知らない。もし、現状三井住友VISAから提供されているマイル交換サービスと比して、妥協できる程のサービスを提供している会社があれば、その会社への移行を考えるだろう。
 市場経済において、情報が共有されていて、合理性を追及する者達の集団だと、全てが合理的な行動をとった結果、より良いサービスを提供する会社に移るはず。でも今ってクレジットカードのサービスは百貨店や鉄道・航空等本当にたくさんあるが、個人ではどうしても情報量が限られるため、本当に自分にとって最適なカード選びも難しいんだろうなと思う。
 なんとなく選ぶのも嫌なんで、3月までには少しは色々検討してみようと思う。あまり時間をかけるのもどうかと思うが。

5 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

俺も、前にこの事実を知って大ショック。森やんに教えてもらって、初めてばっかなのに。

早くまた別のおいしいカード見つけてくり。

atsuyuki さんのコメント...

>真面目に
まじめに。君も探してね。
今、PASMOの利用もどうにかうまいことフィルターにかけたいと思っているのだが。既にマイルの移行とかポイントサービスも色々あるみたいやし。てか、この辺詳しい人探しといてや。いるやろ君の周りに。

匿名 さんのコメント...

あらまぁ、ちょっとビックリしましたね。

今は赤いほうの会社を良く使ってるのですが、社会人を機に青いほうの会社へ乗り換えようかと検討していたばかりでした。
確かに、青は移行手数料などがかかるものの、100万のカード利用で2万マイルはアツいです。
でも、先日青の国際線の交換マイル規定も変更されました。青い方々は口をそろえて改善といいますが、アレは改悪です。
これまでは、
羽田→千歳→関西→ソウル→関西→那覇→羽田と飛んでも2万マイルでいけたので、赤に比べると大きなメリットでした。

もはや擬似通貨としてのポジションを確立した「マイル」。苦渋の決断だったとは思いますが、今回の変更でそれなりの顧客が何らかのアクションをとるのではないかと思います。

確かに、貸金業法の問題でノンバンクの収益が悪化し、信販の顧客に影響が出るのも事実でしょうが、こんな変更が続くと乗り換えずにしばらく赤いほうを続けようかと思います。

6年以上赤を使ってますが、赤もそれなりに良いですよ。青をそこそこに使い切って、赤に乗り換えませんか。

匿名 さんのコメント...

いやあ、PCテクとか、モバイルテクとか、プログラム言語テクさんとかは、石を投げれば必ず当たるんやけど、以外にこうゆう一般家庭向き実用系テクさんはおらへんのよね。

・・・テクったれよ。テクったったらええやんか!

ってことで、森テクよろしく、真面目に。

atsuyuki さんのコメント...

>マロ
参考度高のご意見サンクス。
現時点の合理的な選択肢として、赤に乗り換えるのも考えてみる。でも、なんかその選択って未だ日本の航空市場が寡占的である事を認めざるを得なくて嫌になる。
どうせ赤(もしくは赤と提携しているカード会社)も青と足並みを揃えるべく、顧客が離れん位の最適解を見いだしてマイルサービスの質を落としてくるんじゃないかな。


願わくば、航空市場の競合を加速化させる意味合いも込めて、スカイマークとかスターフライヤーみたいな新規参入組のマイルサービスが顧客(エアライン利用者+カード利用者)により高付加価値になればいいと思う。
 具体的には、金融機関と上記新規参入組エアラインが提携して、現存の三井住友VISAが提供しているようなマイル交換サービスを提供できればいいと思う。
 この場合の金融機関はどちらかというと、既存のメガバンク系のクレジット会社とかではなく、楽天とかソフトバンクみたいに既に多角化されている企業の関連金融機関が望ましい。
 e-bayとヤフオクが提携するみたいやし、よりクレジットカードの利用がソフトバンクでは促進される事になると思う。今の時点であるかどうかわからないが、それの受け皿となるような金融子会社(カード会社)をソフトバンク等が設立する。(今でもファイナンス関連の子会社はあるように思うが、カード事業はやっぱり、どっかに委託しているのかな。)
 携帯事業とかネットショッピング等多数のコンテンツを既に持っている事業会社が、比較的シンプルなカード会社を設立して、カードポイントを餌にして包括的に顧客を吸収できそうな気がする。
 そのカードポイントがエアラインのマイルに良い水準で交換できるようにして、新規参入エアラインの利用および認知度向上を促す。
 国内線しか使えへんやん!という考えもあるが、僕個人的には、カードポイントをマイル変換する際はほとんど、羽田、関空間やし、ほぼ国内に限定されている。利用範囲よりもポイントのマイルへの還元率の方が利用者にとっては優先順位が高いと思う。

以上、めちゃなめちゃな事を語った感はあるが、クレジットカードと日本のエアライン市場に何かダイナミックな事が起きればいいな考えてみた。