2005/10/16

写真『ウユニ塩湖』





2005年9月11日、今から一ヶ月程前、写真にあるボリビアのウユニ塩湖(salar de Uyuni)に僕は居た。そこは標高3600mにあり、琵琶湖の約12倍の面積で一面が塩の湖。塩の湖と聞くと、中東にある死海をイメージする人も居るかと思われるが、水分はなく塩オンリーの砂漠だ。スキー場の雪が全て塩になった感じ。なので、昼夜の気温差は激しくおそらく僕の感覚では昼間は15度くらいあり、夜は0度近く(もしくはそれ以下)になってるんじゃないかと思うくらい寒い。
というのもラパスからウユニに来る途中のバス(ラパスからウユニまで約9時間)ではこの塩湖辺りをを通っていたとき窓が完全に凍っていたし、半端なく寒くて泣きそうだった。そのバスは道なき道を進み、短いアップダウン(しょぼいジェットコースターくらい)を繰り返し、おまけに暖房はなしで、バス内で空気を吸うと必ず咳き込んでしまうくらい煙だらけでかなりきつかった。このようにボリビア南部のバス事情はひどかった。ラパスからウユニに向かう旅行者は多いはずで、バスの行き来も盛んだ。でもラパス?ウユニ間(特にOruro?Uyuni間)の道路事情はよろしくなかった。ボリビアの国家レベルを実感する機会になる。

ウユニの塩湖にはウユニの街でツアーに申し込む必要がある。街には30くらいの旅行代理店があり、どの店でもツアーの相場が決められている。利用するのは大半が外国人旅行者なので、高い価格が設定されている。とりあえずラパスの日本人学生からの情報を元に、旅行代理店を選定し1泊2日のツアーに申し込んだ。ウユニ塩湖の真ん中にある塩のホテルに泊まりたかったので、そのプランを用意してある旅行代理店を選んだ。交通費やホテル宿泊料を含めて40US$。4WDじゃないと塩湖を移動することは難しいし、個人で手配する事も難しいのでこのツアー料金で納得するしかない。この値段は非常に高い。なぜならボリビアでは3US$(バックパッカーのドミトリー部屋)で一泊できるし、食事も2US$でできる。ちなみにバーガーキングのセットは15Boliviano(約2US$)。これは現地の人にとってはカジュアルではないと思う。

写真に映っている風景はウユニ塩湖にあるHotel Playa Blancaという塩のホテルの近くで撮ったもの。一面が塩の風景に最初ショックを受けた。何度も塩を採ってなめたがやっぱり塩で、それが琵琶湖の12倍て。もちろんその塩を売り物にしている訳で、その塩の値段を聞いたのだが40tトラック一台積んでいくらと思います??

40Bolivianoです。500円です!!!40000kgの塩が500円です。やばくないですかい?
このウユニ塩湖で赤穂の塩ブランドは高く売れるのでしょうか。

そのホテルプラヤブランカ。ホテルと名がついてるだけで、普通にイメージするホテルと思ってはいけません。そのとき泊まってたのは僕一人。ガソリンで発電してるだけなので、夜になると燃料節約のためろうそくの灯りのみ。風呂なんぞ当然なし。便所はあるが流れない。ホテルで一家族(写真の子供達はその家族)が住んで運営しているが、夜7時になると自分達の部屋に入ってしまう。夜は気温が下がるし、吹雪くが、星がすさまじいほど綺麗。天の川に手が届きそうな感じ。かな。

その夜、ろうそくの灯りで本(たぶんモーターサイクルダイアリーズ)を読んで、電気の大切さを感じる。そこから派生して自分が置かれている恵まれた環境を思ってしまう。最初は電気がない事にとてもストレスに感じたが、自分の常識というものを改めて考える機会になった。自分が思う常識から外れるとストレスを感じるが、塩湖のど真ん中に身を置き冷静に考えてみる。「この場所で住むひとつの家族がいる。彼らは必要以外電気をもたず、夜になると眠る生活を送っている。彼らにはそれが常識。こうして地球の裏側に生きている人がいる。僕の常識なんて世界的にみると全然非常識なんだ。」と考えていると、ろうそくの灯りがやたらと明るく感じて貴重に思った。ろうそくの灯りがレトロで格好良くみえた。その灯りの元での読書はその本の言葉以上のものをインプットしたように思う。
本来人間は保守的で、変化を嫌う生き物なのかな、と。でも変化が訪れた時、その変化を自分なりに解釈し吸収する事により新たな価値観が芽生え、成長していけるのかな等考えていたんだろう。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

こんちは!望月です。
俺もウユニ行きたかったです( ̄Д ̄;)。
自然が創るもののすごさってすごいですよね。
これは、俺も感じたけどあれだけ標高高いとほんと空が近いですよね?。

atsuyuki さんのコメント...

望月くん。コメントありがとう。てか俺このBLOGにコメント機能が搭載されていないと思ってたんやが、どうやってコメントつけてくれた?

うん。空が近いし、夜の星はほんとに天の川が手に届きそうなくらいやった。