2006/02/21

久々にコモル

日曜の夜から久しぶりに篭った.六甲山腹の暗室に.

 途中,印画紙を買いにヨドバシに寄ったのだが,銀塩系の売り場がやたらと小さくなってる.印画紙の種類も少なくなってるし,その他の必要道具の選択肢もだんだん少なくなっている.お気に入りのAGFAの生産も終了したし,しぶしぶ古巣のILFORDの半光沢・サテン地を買う.ILFORDはフィルムも含めお気に入りメーカーなので,しぶしぶではないわ.
 てか,フジの銀塩用品を覗いて見ると(ちなみにフジの製品は自分の性に会わないので3年前から一切使っていません),『原油価格の高騰と銀塩市場縮小による生産コスト増大により価格を上げさせていただきました』.だってよ.銀塩用品メーカーがばたばた生産を止めて,フジだけとかなったら,独占的に価格操作されるぞ.この,フジの強気の姿勢を見る限りあり得るぞ!他のメーカー頑張れ!
 何かとアナログな人には不都合な時代になりましたね.

以上はヨドバシでの感想.


で,夜通し篭る気満々であったが,久しぶりの後輩と部室で飲む事に.ビールばっかり飲んでいた.11年かかった味を堪能するために円熟も飲んだ.が,後半過ぎて味がわからず.ウイスキーをコーラで割って懐かしいとか言うてる未成年の後輩がいた.こんな流れでコタツ効果もあり,いつの間にか睡眠→朝.んでやっと篭り始める.




 やっぱり,久しぶりに薄赤暗い部屋に篭るのはいい.何がいいってトリップができるから.像を印画紙に焼き付けて液に浸して像を浮き出す事で,右脳に引っ付いてるあやふやな記憶を具現化してくれる.必ずしも過去にトリップするだけじゃなくて,そこから派生した色んな思考に結びつく.自分が撮ってきたものって自分の記憶やし,何気にシャッターを切っているようでも,その瞬間に感動を覚えた何かがあるんやろうと思う.たとえアーティスティックな写真を生み出そうと思っても,記憶としてその瞬間は刻まれているはずやし,作品のコンセプトに影響を与えていると思う.
 何が言いたいんかよくわからんけど,上の写真一枚をとっても自分の中では色々と思い返してしまう事があった.この写真では特に聴覚的な記憶が蘇った.

 これは,ボリビアのコパカバーナという所で,場所に関しては以前UPした写真の項で記してある.
 ラパス行きのバスの待ち時間が3時間くらいあり,感じの良いカフェに居合わせた時のこと.
若いセンスの良い夫婦がやっているお店で,客は誰も居なくて,久しぶりに濃いコーヒーを飲んでまったりしていた.外の天気も抜群にいいし,気温もほど良くいいし,旅も順調だったのでこのテンションを伝えようとポストカードを書いたりもしていたかな.
 何よりも,その時流れていたRita・LeeのBossa'n Beatles内のin my life(spanishバージョン)がヒットだったというか,その空間にとてもマッチしすぎていた.後はFrank emilio等cuba音楽が流れていた.

今回上の写真を焼くときは,Rita leeを流してボリビアにトリップしていた.
少なくとも,この写真で視覚・聴覚・味覚は蘇ったかな.


ちょっと前にキックザカンクルーの脳内バケーションって曲あったけど,俺あのフレーズめっちゃ好きやわ(そのPVでは,台湾が彼らのバケーション先でした).
ってとこから暗室=脳内トリップの場所とします.勝手にしとけって感じですよね・・・.まぁまぁ.

今回脳内トリップしすぎて,100枚近く焼きこんだ.
おかげで暗室のドアを開けると,辺りは真っ暗でそこにはだーれもいなくて,朝方からめっちゃ降ってた雨も止んでて,濡れずに下山できましたとさ.おわり

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

載ってる写真、すごくいいね☆なんか素朴な田舎での、飾らないカフェって感じだわ。
それにしても、そんなに暗室にこもっていられるもりちゃんは集中力ありすぎよ♪

atsuyuki さんのコメント...

>ひろりんりん
どもども.あんがとごぜーます.
写真でも分かると思うけど,外の明るい光のおかげでとってもいい感じに仕上がっていると思います.日本ではなかなかみれない光の強さやわ.