2014/01/20

ニューオーリンズ


JAZZの街、ニューオーリンズを後にして、ニューヨークに向かう鉄道(アムトラッ
ク、(crescent line)の中に居る。ニューオーリンズからニューヨークまで約30
間、2200km

ニューオーリンズはやはりJAZZを中心とした音楽が街中に溢れていて、人の多くが音楽を好む性質を持っているように感じた(そもそも観光客が多いのだが)。音楽も良いし、料理も美味しいしとても好印象を持った。

Preservation hallblue niled.b.a等のjazz clubに行ったところ、日本人ミュージシャンも活躍しており多くの刺激を受けた。トロンボーン演奏者の菊池ハルカ(haro)さん、ピアニストの辻さん、居酒屋「雪」を経営している、ゆきさん。

ディキシースタイルのJAZZ、モダンジャズ、RB、ファンク、フランス音楽とJAZZが融合されたケイジャンミュージック、クレオールミュージック。
ベトナム戦争による難民を当地域で受け入れたため、多くのベトナム人が住んでいる。事実、居酒屋「雪」にはベトナム人従業員が多数在籍していた。

一方で、ニューオーリンズは犯罪率が全米で2位(2012年の犯罪統計)に位置づけられる等、治安面での不安はあった。因に一位は街自体が財政破綻したデトロイト。
犯罪率が高まる一般的な要因としては、産業の空洞化(デトロイトではGM等の自動車産業が海外勢の台頭による不振)で失業者が増える。⇒職に就けずホームレス等貧困層が増加する。⇒薬物売買等アウトローな手段で何とか生きようとする。or略奪等暴力・犯罪行為が生じる。

ニューオーリンズは何が理由だろう?

2005年のハリケーンカトリーナでの大被害以降、治安はさらに悪化したとの報道があった。確かにオースティンからグレイハウンド(バス)でヒューストン経由ニューオーリンズに向かう12時間を費やすにつれて、徐々になんとなくだが、黒人の柄の悪そうな連中の割合が増えた印象を受けた(ただの思い込みかもしれないが。)。
治安面の事もあり(アメリカの国内移動手段でバスは一般的に最も低い所得層が乗る傾向がある)、できれば自由に景観を楽しめる、車内を動けるので疲れにくい等の理由でオースティンからも鉄道を利用したかったのだが、ロスからニューオーリンズまで結ぶアムトラック(路線名:texas eagle)は、ニューオーリンズがオースティンの延長上になく、一度サンアントニオまで戻る必要があった。よって、鉄道利用では動線的に不利なので、今回は止む無くバスを利用する事にした。

話が逸れたが、ニューオーリンズの治安が悪い要因は、直近の自然災害による被害を受けて悪化傾向にあった事以外明確につかめなかったものの、この地の歴史に古く根付いたものがあると言う印象を受けた。
それは奴隷貿易に紐づく、アフリカンアメリカン等の低所得層の存在というのが自分なりの理解。

ニューオーリンズはミシシッピ川が流れ、メキシコ湾にも面している港町。18世紀初頭には、フランスやスペイン等の領土で多くの奴隷が連れてこられていた地域である。奴隷貿易の中心都市がニューオーリンズであったのだが、その理由は、当時・当地の法律で一定の奴隷には自由を与え、クレオール(フランス人等との混血)コミュニティを容認したからとの事(ある程度奴隷にも人権を与えたという事)。
現在でも大規模プランテーションでの労働者として、多くのアフリカンアメリカンが従事しているとの事だが、低所得層が多数を占める。

1900年前半には上述したとおり、多数の国の文化の融合で新しい価値観、新しい音楽が生み出され、その代表格がJAZZとなった。
他にもミシシッピ川やニューオーリンズ近海で採れる魚介類を使って作られるケイジャン料理(クレオールによりもたらされた料理)。特にオイスター料理が盛んで、メキシカン風にアレンジした牡蠣料理はスパイシーで美味しかった。

文化の融合が新しい価値観を生み出すこと、この街に来て身をもって感じた。

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